事実婚のカップルって増えているのでしょうか。トレンドワードになってたりもして。
少しずつ事実婚を容認する人が増えている印象を受けます。
でも、事実婚って「内縁関係」ですよね。
事実婚がまだまだ受け入れられていなかった頃に誕生した私は、事実婚に対してあまりいい印象がありません。当事者の子としては、自分が事実婚を選ぶことはありません。
母が未婚のまま産まれた子=私
母は40歳で私を産みました。当時としては超高齢出産。
当時のことを聞いていると、無戸籍になってたかもしれなかったなと。
説明にものすごく時間がかかる環境(説明は省略します…)で生まれ育ったせいかもしれないけれど、私としては、事実婚に対しては抵抗の方が大きいですね。
お前んち、お父さんいないの?
↑学級名簿だか保護者名簿だかに、クラスのみんなは父親の氏名が載っているのに、うちは母の氏名だったから、よく聞かれました。
でもどう答えていいか分からなかった。父親はいるけど、じゃあなんで母の名前が載ってるのかなんて聞かれたら困ってしまう。
実の両親と同居してるけど、両親の苗字が違うこととか、子どもが子どもにうまく説明できるはずがない。
また、同級生の親が「かわいそうな子」として私を見たり、家庭のことを興味本位でいろいろ聞いてきたりすることもありました。
両親からたくさん愛情を注いでもらったことはすごく感じているけれど、親が事実婚を選択したことで、私は本当に子どもの頃は気を使いました。
「事実婚でも、愛情を注いで責任を持って育てれば大丈夫」という意見に懐疑的です。
「いっぱい愛してあげて、きちんと説明すれば理解できる日が来るから」と大人は言うけど、子どもにとってはそれまでが大変。
私は「普通の家庭に生まれたかった」と親に言ってしまったことが何度もあります。
結婚にデメリットがあるのか?
結婚して新たな戸籍を作ることのデメリットが私にはイマイチわからない。
結婚ってパートナーの戸籍に入るわけじゃなく、新たな戸籍を作ることよね(だから結婚を「入籍」と表現するのは誤り)。
苗字が変わると言っても、2つのうちのどちらかを選ぶことはルールだし。
あ、結婚してから海外の教育機関に入学する時に、パスポート等に旧姓併記がないと本人確認(間違いなく自分である証明)が超めんどくさいってのは経験したけど。
キャリアにおいて、姓が変わると不利になるという考えがあるけど、職場で旧姓を使うことができればクリアできるわけで。
まぁ戸籍上の婚姻関係のない事実婚だと、離婚が簡単にできてしまう(というか正式な結婚をしていないんだもんね)というメリット(?)はあるのか。。。
国際結婚で姓が変わっていない友人や、結婚の時に妻の姓を選択した友人、職場でのみ旧姓を使う同僚など、いろいろなパターンを見ていると私の考えが古いのかな…とも思うけれど。
私には、なんでそこまでして婚姻関係を避けるのかわからない。。。
平凡な家庭が一番だ!
変な親のもとに生まれた私は、「平凡が一番」「普通の家庭がうらやましい」とずっと思っていて、結婚はわりと早く、25歳の時に夫の姓になりました。
私が生まれた時や子どもの頃は事実婚という言葉はなく、内縁関係はイロモノというか、世間からは「ワケあり」として認識されていました。その反動ですね。
ま、早く結婚したところで「やっぱ普通ってつまんねーな」とか思って、出産後もサーキット走ったり危険なスポーツやったりバンドやったりしてますけど。。。
違う部分で刺激を求めるような行動も、「ないものねだり」の表れなんでしょうか。
私は変わった親のもとに産まれたものの、幸いにも愛されて育ったので、その点は幸せだといえます。でも、両親の苗字が異なることだけでもいろいろと気を使うシーンがあったので、事実婚に対してはなんとも複雑です。
事実婚でも遺産相続、保険金受け取りはできる
私の父はすでに他界していて、相続や保険関係の手続きを経験済みです。
遺産相続ではなく相続放棄をしましたが、故人との関係に応じて戸籍謄本や除籍票を家庭裁判所に出すことで承認されます。
生命保険の保険金受け取りは、生前に受取人を指定していない場合でも、長年の同居の事実などで母との内縁関係が証明できればOKでした。
遺産がなければいいけど…
父の場合は小さな会社を1人でやっていて、負債はないものの遺産と言えるものもなかったので、遺族みんなで相続放棄しました。
ただ、うちみたいに遺産がない場合は揉めることはないだろうけど、もし遺産がかなりある場合、正当な遺言が残されていたとしても「正式に結婚していなかったくせに」とか身内からいろいろ言われることがあるかもしれないなと思いました。
「どんなトラブルも覚悟のうえでの事実婚」といえばカッコいいかもしれませんが、周囲の人との関係が悪くなってしまうのは悲しい。。。
そんなこんなで、やっぱり私は事実婚にはあまり賛成できないのです。