新NISAで買えないもの5つと投資枠を使い切る方法

お金・投資

今回は2024年1月スタートの新NISAの話題です。

新NISAで投資できないもの、そして非課税投資枠を使い切るにあたってのヒントについてお届けします。

この記事でわかること
・新NISAで投資できないもの5つ
・新NISAの非課税投資枠をどう使い切るかのヒント

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成長投資枠で投資できないもの

2023年までは、つみたてNISAの方が一般NISAよりも定着していて、主流になっていることもあって、「NISA」といえば実質的につみたてNISAのことを指す傾向があるように感じます。その結果、「NISAで買える商品はどれも初心者向けで安心」というイメージができあがっているんじゃないかと思います。

しかし、2023年までの制度でも、一般NISAの方は対象商品の幅が広くて、中には投資初心者向きではないものも存在します。
そして2024年からの新NISAは、少額投資非課税制度と言いつつ、一人あたりの非課税枠が1,800万円(年間の上限はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円)となり、また、成長投資枠には幅広いリスクレベルの投資信託がラインナップされます。
特定の業種やテーマに特化した投資信託のほか、新興国株式、国内株式に投資するものなどもあって、そこには投資経験者向けの商品も多く含まれていますので、目論見書などで商品内容をよく確認して、イマイチ理解できないとか、自分にはリスクが高そうだなと感じたものには投資を見合わせるという選択肢を自分で選べるようになっておくということも大切です。

ただ、今日の本題はここからで、成長投資枠の対象商品の基準そのものには、初心者向けの配慮もなされています。
その配慮とは、取引市場で売買される商品でもNISAでは買えないものがあらかじめ決められているということで、今日はそこを具体的に紹介します。

全開
全開

NISAで投資デビューをする人が多く見込まれるので、初めて投資する人がより安全な商品を選択できるようにということですね

投資初心者向けの配慮というのは、あらかじめ投資できるものとできないものが決められているということです。具体的には、上場株式・投資信託等のうち
①整理銘柄
②監理銘柄
③信託期間20年未満
④毎月分配型の投資信託
⑤デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等
この5つに当てはまる株式や投資信託は、成長投資枠の対象外で、金融庁のホームページに記載がありますが、それぞれ何のことなのかを見ていきましょう。

①整理銘柄

株式に適用される用語です。
証券取引所が定めている上場廃止基準に該当し、上場廃止が決定した銘柄のこと。
NISAは長期投資を前提にしているので、上場廃止予定の銘柄が対象外になっているのはまぁ当然かなと。

②監理銘柄

これも株式に使われる言葉ですが、マネジメントを表す「管理」とは漢字が異なります。
上場廃止基準に該当する恐れがある銘柄を「監理銘柄」と言って、これも長期の資産形成にはふさわしくないので新NISAからは除外されます。不自然な値動きを見せるとかで、投機的な取引を誘発する恐れもあるので初心者向けではありません。

③信託期間20年未満

今度は投資信託に関してです。
「信託期間」とは投資信託の運用期間のことで、設定(開始)から償還(終了)までの期間が20年未満の投資信託は、単純に長期投資ができません。
20年あれば十分長期だよという方はたくさんいらっしゃいますが、必ずしも誰もが設定されてすぐに投資できるケースばかりではありませんよね。むしろ、初心者の場合は例えばeMAXIS SLIM全世界株式などの有名なファンドや実績のあるファンドに途中参加で投資を始めることが多いのではないでしょうか。
数年後に終了する投資信託に途中参加するのは、NISAの長期投資の前提には合わないので、対象外となっています。
ちなみにeMAXIS SLIM全世界株式の信託期間は無期限です。

④毎月分配型の投資信託

「毎月分配型」とは、分配金を払い出す目的で毎月決算を行う投資信託です。
分配金とは、運用によって得られた収益を決算ごとに投資信託の購入者(投資家)に分配するお金のことです。分配金の額は運用成績によって変わります。
この分配金が毎月受け取れる投資信託は新NISAでは買えないことになっています。
なぜかというと、分配金にも2つあって、
1.普通分配金
こちらは通常我々がイメージするもので、運用による利益(100万円の元本が120万円になった場合、利益20万円の部分)を投資家に分配するものです。
運用益を受け取ってしまうと、長期の資産形成で重要な「複利の効果」を十分に得られません。なので新NISAの対象外です。
2.特別分配金
と言って、分配金の一部または全部になんと元本が含まれているものとがあります。この特別分配金は元本払戻金とも言います。
分配金が支払われているからと言って、利益が出ているわけではありません。
元本を取り崩してでも分配がなされることがあるので、これも長期投資には向かないということで新NISAの対象外となります。
ちなみに、NISAで長期投資するなら「再投資型」が適しています。これは分配金を受け取らずに、そのまま元本に組み入れる、つまり分配金を再度投資に回すものです。これだと100万円の元本が120万円になった後に、利益の20万円を受け取らずにそのまま再投資するので、将来もっと大きく増えることが期待できますから、NISAでは再投資型のようなものがスタンダードです。

⑤デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等

「デリバティブ取引」とは、先物取引やオプション取引など、主に投資効率を高める目的で利用される取引の手法です。
デリバティブ取引を用いた投資信託の中には、相場によっては短期間のうちに基準価額が大きく下落する恐れのあるものも含まれます。
長期での資産形成には適さないうえに、極めてリスクが高いものもあるので新NISAからは除外されます。

以上の5つの基準が新NISAの対象外商品ですが、この基準は、実は2023年までの一般NISAには適用されていません。
つまり、新NISAの成長投資枠では、一般NISAよりも対象商品が絞られることになります。
買える商品の選択肢が少なくなることについては、ベテランの投資家にとっては歓迎できないのかもしれませんが、「投資の初心者が失敗を避けて資産運用できる制度」にするための改良点といえます。

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投資家初心者向けの配慮は他にも…


金融庁のホームページには、成長投資枠の注釈としてこんな文言が記載されています。

「金融機関による『成長投資枠』を使った回転売買への勧誘行為に対し、監督指針を改正し、法令に基づき監督及びモニタリングを実施する」

新NISAでは、株や投資信託を売却すると、翌年には売却した分の非課税投資枠が復活して、再利用できるようになります。
金融機関が手数料を稼ぐために、この仕組みを悪用して必要以上に商品の売買をオススメすることがないように、金融庁がルールを作って監視をしますよ、という意図です。
これも、多くの人が安心してNISAを利用できるようにするための配慮のひとつですね。

新NISAも、制度の意図に合わない変な利用方法が増えたり、改善が必要なことがハッキリしてきたら、対象商品の選定基準や取引のルールが厳格化されるとか、何かしらマイナーチェンジされることは十分に考えられます。
長く利用する制度だからこそ、制度が導入された背景も理解しておくといいですね。

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投資枠を埋めるためのヒント

新NISA(少額投資非課税制度)は、つみたて投資枠だけでなく、成長投資枠でも積立をすることができます。
さらに、まとまった資金を一括で投資することもできるため、選択肢の幅が2023年までのNISAよりも広くなります。
2023年までは非課税枠の上限が年間120万円であったのに対し、新NISAの年間の上限はつみたて投資枠が120万円、成長投資枠が240万円ですからね。

今の手持ちの資金があまり多くなくても、資産形成に十年単位の期間をかけられる方は、まずはつみたて投資枠で、対象の地域が広く分散された「全世界株式」のインデックスファンド(指数連動型投資信託)を積み立てるところから始めるのがいいと考えます。
これは文字通り、世界の株式市場の値動きに連動するように商品が設計されているので、この投資信託1本で多くの地域に分散して投資できます。
つみたて投資枠の対象商品は、インデックスファンドを中心に、長期分散投資と相性の良い銘柄がラインアップされています。
そもそも購入方法が積立なので、地域だけでなく時期の分散も自動的にできることになります。この点は、2023年までのつみたてNISAと大きく変わりありません。
地域や時期の分散が必要な理由については、過去の動画【リスク管理】長期投資と分散投資 損しない投資の鉄則で詳しくお話ししていますのでそちらもぜひご覧ください。

では、成長投資枠にも投資する場合、あるいは成長投資枠をメインにする場合はどうでしょうか。
私自身はこれまで個別株の保有割合が多くて、つみたてNISAではなく一般NISAを利用していたこともあって、成長投資枠にも興味津々なんです。

ただ、成長投資枠は、非課税枠が大きくて、かつ一括投資もできてしまうので、さまざまなタイプの投資家のニーズに応えられるように、幅広いリスクレベルの投資信託が用意されています。この中には、明確に投資初心者向けではない商品も含まれています。
よく「NISAは投資初心者向けの制度で、商品も初心者向けのものばかりだから安全。失敗はまずしない」みたいなことをネットで見かけることがありますが、これは半分くらい間違ってるんじゃないかな〜という印象を持っています。
少なくとも成長投資枠に関しては失敗は十分あり得ます。
私はファンドマネージャーさんやアナリストさん、エコノミストさんのようなプロ中のプロではないので鮮度が超高い金融情報を得られるわけじゃないし、安全性が何%とか計算することもできませんが、一応会計事務所の社員の端くれなので、NISAだから安全とは言えないし、言っちゃダメなんてことは基本中の基本として心得ています。
もちろんなるべく安全に資産形成できるように
配慮はされていますが、それでも投資である以上リスクはつきものですからね。

そんな中で成長投資枠でオススメの投資方法として2つ挙げます。

①つみたて投資枠と同じ商品を買う

これは単純で実行しやすい方法です。
この方法のメリットとしては、比較的限られた対象商品から投資対象を選ぶことができるところです。
つみたて投資枠は、2023年までのつみたてNISAの対象商品を引き継ぐことになり、250くらいの銘柄の中から選ぶことになります。
普段あまり時間が取れない方や、初心者の方にオススメの方法です。

②つみたて投資枠では買えない株式を選ぶ

この方法では、つみたて投資枠でインデックスファンドのように比較的リスクの低い商品を選んでおいて、成長投資枠では個別株を選びます。
成長投資枠を使って個別株に投資する方法は、将来的な成長を見込んで株を選んだり、日々変動する市場の動きを読んで売買したりするなど、知識も手間も必要です。
投資の知識が十分でない場合、つみたて投資と比ると難易度が高くなって、勢いで買い注文を出してしまったり、売るタイミングによっては損失が出てしまったりして、運用を継続することが難しくなるようなことになるかも知れません。
でも、非課税枠で買った商品を売却すると、翌年以降にその投資枠が復活して再利用できるようになる仕組みができるでしょ。これまで一般NISAだと、商品を一旦売却しても枠は復活しませんでしたけど。
この仕組みを生かして、投資の勉強をしながら売買をするとか、
十年単位で保有するつもりはないけどあと数年は伸びそうだと思う商品を買うとかで、
「使うための資金を置いておく場所」として使うんですよ。
こうすることで、リスクはつきものではあるものの、インフレに勝てる程度の運用はできる可能性が十分あります。
「成長投資」と聞くと、積極的にリスクを取らなくてはいけないような印象を受けますが、必ずしもそういうわけではありません。自分で許せる程度のリスクの範囲で、できれば楽しみながら投資を続けるのがいいと私は考えています。
NISAでも株主優待は受けられるし、配当金をたくさんもらえる株もあるし、選ぶのも楽しいですよ。

ひとつだけ、成長投資枠での運用や銘柄選びの前に考えるべきことがあるとすると、商品ばかりに目を向けるのではなくて、まずは成長投資枠をどう使いたいかということをある程度明確にしておくということです。
つみたて投資枠の積立をベースに考えるのがオススメですが、つみたて投資枠に上乗せして資金を投入するのであれば、つみたて投資枠の対象にはない資産や地域の投資信託を取り入れることをオススメします。
成長投資枠をメインに運用する場合は、自分の投資スタイル、個別株なのかファンドなのか、それとも他の商品なのか、何を中心にやっていくのが向いているか適性を知っておくことです。
有名な投資家がいいと言っていたから的な理由ではなく、ちゃんと自分でその商品の成長をある程度想像できるか、という感じですね。
やはり成長投資枠はつみたて投資枠と比べると選択肢が多くてハイリスクな商品もあるので、自分の投資のレベルを上げることも必要です。

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まとめ


今日は
・新NISAで投資できないもの5つ
・新NISAの非課税投資枠をどう使い切るかのヒント
についてお伝えしました。
お金に関する知識は持っておいて損はありませんし、自分のお金は自分で守り、育てていかなくてはいけません。
私も新NISAは喜んで利用させていただきます。そしてその中で気付いたことがあればまた動画でお話しする予定です。
今回もご覧いただきありがとうございました。

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